ページの本文です。

學長メッセージ

2021年4月1日更新

學長 佐々木泰子

 昨年度に続いて、新型コロナウイルス感染拡大が予斷を許さない中で新年度を迎えることになりました。感染によってお亡くなりになった方に哀悼の意を表しますとともに、闘病中の方には一日も早い回復をお祈り申し上げます。そのような中でお茶の水女子大學ではキャンパスの安心?安全に配慮しつつ、できる限り學生の皆さんの學びの機會を保障してまいります。

 この新型コロナウイルスの感染拡大で、私たちは世界がつながっていることをあらためて実感することとなりました。たとえ一國で感染拡大を抑えたとしても他國や他の地域で感染の拡大が続けば、私たちは感染の恐怖とともに限りなく制限された生活を送ることを余儀なくされます。他にも、たとえば気候変動、資源枯渇、人口動態の激変など、現在、私たちは地球規模で連帯して解決に取り組んでいかなければならない様々な喫緊の課題に直面しています。

 そのような時代にあって、本學では、世界の人々と連攜し、文化の多様性を理解し、違いを認め認め合い、互いを尊重し協働して平和な世界を作り上げていくことのできるグローバル女性リーダーの育成を使命としています。そのために學生の海外留學、留學生の受け入れ、研究者交流など海外との交流に積極的に取り組んでいます。また、日々の授業で先端的な知識を得るとともに、學生自身が課題を見つけ、対話を通して課題の解決の方法を探ることを大切にしています。

 パンデミックによって、私たちはITなどデジタル技術の重要性も再認識させられました。リアルな世界が制限される中、バーチャルな世界を支えるITによって、日常のコミュニケーションだけでなく、大學も教育の機能を維持することができました。しかし、日本は世界的に見るとデジタル化の遅れという課題への対応が急務であり、今後一層のITやAI技術の開発、活用を通して日本のみならず世界の様々な課題を解決することが求められています。それは國連の掲げる「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成につながるもので、本學ではすべての學生がITの知識を身に著け、その応用が可能になるような教育を行い、Society5.0の実現に不可欠な數理?データサイエンス、AIの素養を持つ人材の育成に努めてまいります。

 またこれらの現代的課題の解決には、科學技術のみでなく哲學、歴史など人文社會學を含む総合知が求められていると考えます。そのような総合知こそが、小規模ながらも総合大學である本學の強みであり、これまで堅実に積み重ねてきた、教育?研究の成果を國の內外に向けて積極的に発信し、知識?経験を広く社會と共有するとともに、今後も先端的?創造的研究に果敢に挑戦し、成果を発信?共有し続けることこそが私たちの重要な責務であると考えます。

 本學は1875年(明治8年)に日本初の官立女子機関「東京女子師範學校」として設立され、その後145年余の歴史を刻んでまいりました。學問を志す女性たちが全國から集い、女性が高等教育を受け、社會で活躍することが困難であった時代から、女子教育の先達として道を切り拓き、性別、年齢、人種、國籍、文化、宗教など異なる背景を持つ多様な人々と互いの違いを認め合い尊重しながら、より良き社會の実現に寄與することを、本學の果たすべき役割として取り組んできました。師範學校という名が示すように教員養成機関として設立されましたが、卒業生は教育者としてだけでなく優れた研究者として、また経済や産業、報道など様々な分野のリーダーとして活躍しています。

 昨今、日本では確かに様々な取り組みによって女性の社會進出が進んできていますが、世界経済フォーラムによるジェンダーギャップ指數2021で、156か國中120位と、G7の中で最下位という結果でした。中でも政治と経済の分野での女性の進出の遅れが際立っています。2020年までに指導的立場の女性の比率を30%にするという目標も達成できていません。研究者、特に理工系分野の女性研究者比率も諸外國に比して低いままです。このように、日本では、人口の二分の一を占め、優れた資質?能力を持つ女性人材が文化的あるいは制度的背景によって社會で活躍できない狀況が続いています。そのような中にあって、女子大學が優秀な女性を育てる社會的意義は大きいと考えます。

 2004年の國立大學の法人化に際して、「學ぶ意欲のあるすべての女性にとって、 真摯な夢の実現の場として存在する」という本學獨自のミッションを掲げました。これは、本學が長年取り組んできた開発途上國をも含めた世界の女子教育支援も含め、世界中の全ての女性たちの夢の実現を支援することを企図するものであり、今世界が目指している「地球上の誰一人取り殘さない」というSDGsの理念にも通じるものです。本學が、全ての?が?を攜えて幸せに暮らせる社會を実現するための擔い手であることを世界に?し、また世界レベルの教育?研究と先進的な?學マネジメントによって社會的な課題に向き合い、それらの課題解決に盡力する?學となることを目指してまいります。

2021年4月1日
お茶の水女子大學長 佐々木 泰子

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
007无暇赴死免费完整版在线观看-007无暇赴死在线高清